上流域に棲む魚

ここに書いてあることは全てフィクションです。

義実家の法要とライングループ

結局四兄弟のうち夫婦そろってやってきたのは私たちだけであった。

もっと正確に言うと、兄弟の配偶者の中で来たのは私だけだった。

 

翌日は午後から葬儀だったため、午前は各自自由行動とされた。

夫と私の2人で行動することになっていたが、夫は運転のため

携帯で連絡を取れない可能性が高く、この流れで

助手席担当の私が義実家のライングループに追加されることになった。

あまり気が進まなかった。

義実家のライングループは10人を超えていた。

 

午前中のうちに何故か典礼会館へ連れていかれたが、

特にできることはなかったためお茶菓子を出したりといった所業を手伝った。

 

義父の妹という方を夫の運転で近くまで迎えに行くことになった。

彼女を拾い、私は初対面だったため車中で挨拶した。

確かに、私はここでしっかりと名乗り上げ、挨拶をした。道中で会話もした。

 

先ほど私が追加された義実家のライングループを見ると、

私が追加された後、秋夫の手によって秋子さんが追加されていた。

 

会場に行くといつの間にか秋夫が合流していた。

秋夫はまだ入籍していないからか、秋子さんは来ていなかった。

何故来ていない秋子さんをこのタイミングでグループに追加したのか謎だったが

追加された秋子さんは「秋子と申します、この度はお悔やみ申し上げます」と

きちんと挨拶文を送信していた。

もし私が、夫に同じこと(まだ全員にきちんと顔を見せて

挨拶も終わっていないうちにライングループへ追加)されたら

ちょっと怒るだろうなと思った。

秋夫はまだ入籍していなかったけど既に指輪をつけていたのと、

お香典は「お母さんがどうにかしてくれてるんでしょ」と言って

持参してなかったのと、スーツは紺色で靴下がグレーだったので

少しウケてしまった。

だけど夫も私が用意しなかったら同レベルだったとしか思えないので、

一方的にウケてる場合でもないよなと思い直した。

 

葬儀を終え、火葬場で待機している間、またしてもお茶菓子の用意やら何やら

色々あったが、帰りの飛行機の関係もあり、火葬の途中で

私たちは帰らせていただいた。

M-1グランプリをリアルタイムで見ることはできなかった。

夫は有馬記念を買い忘れた。

 

ただし、ここに書いてあることは全てフィクションです。

義実家の法要

2019年秋に入籍し、ポツポツと周囲の人間に報告している過程で、

「今すぐドレスを見に行け。何をそんなにのんびりしているんだ。」

という叱咤激励を2,3人から受けたため、重い腰を上げて

年末頃から衣装を見に行くようになった。

 

ドレスと言われてましも、そこまで強いこだわりはなく、

体型がカバーできて自分に似合っていれば良いという考えだったため、

選択肢も最初からあまりなく、試着に行くようになったその月のうちに

さっさと決定してしまった。

 

このドレスにしますと決定の意向を店員さんに伝え、

契約書を作成してきますのでお待ちくださいねと言われ、

ドレスショップの椅子で待っている間に携帯を見ると夫から連絡が入っていた。

九州にいる夫のお祖母さんが亡くなったから週末に一緒に行きますよと。

自分のウェディングドレスを決定したまさにその瞬間に不幸事が舞い込む私。

 

夫はその日泊まりがけの仕事へ出ており、

翌日の昼まで帰ってこないことになっていたため、

夫の礼服、自分の礼服、夫の黒い靴下、夫の黒いネクタイ、夫のシャツ、

夫の数珠、自分の数珠、自分の黒コート、薄墨によるお香典、袱紗を

ドレスショップを出てから翌日の朝にかけて、全て私が用意した。

夫には偶然、婚約指輪のお返しにブラックフォーマルを買い与えていたが、

自分の礼服といえるものはリクルートスーツしかなかったため、

これを機にちゃんとした礼服を買った。高かった。

靴は青山で適当なやつを買った。

 

そうこうしているうちに夫が帰ってきたため

二人で忘れ物はないか確認し、家を出た。

この日は何と、年明けの引っ越しに向けて、マンションの内見を

業者に申し込んでいる日であった。

乗ろうとしていた飛行機は夜の便だったため、昼間にマンションを内見し、

夜の飛行機で九州へ向かうというハードスケジュールになった。

 

九州で集合してから「夏子さんの結婚式も済んでいないのに

こんな遠くのお葬式に来てもらってすまないね」と義父に言われた。

すまないねと言われてもそんなことは仕方がないことだと思った。

春夫と春子さんは、子供がインフルエンザになったか何かで来ていなかった。

冬子さんは来ていたけれど、冬夫は「故人と会ったことないから」

という理由で来ていなかった。

私も会ったことないですけど?

秋夫はこの日には来ていなかったが、翌日の朝の便で合流するとのことであった。

 

ただし、ここに書いてあることはすべてフィクションです。

結婚式場が決まる。

結婚が決まる前から何となく結婚式の話を振られたりする度に
私は「あまりやりたくない。二人で綺麗な写真さえ撮れればそれで良い。
やるとしても親族だけの小さいものにしたい」という希望を伝えていた。
 
派手なことを好まないということもあるが、こういった
自分が主催する大きめのイベントに、他人に「面倒だな」と思われながら
義理で参加されるという現象を何としてでも避けたかった。
体よく言えば「迷惑を掛けたくない」。
有り体に言えば「迷惑がられたり、ケチをつけられたくない」
といったところであった。
 
「いや、やらないのはさすがにちょっと。あと式は教会式にしてくれ。
盛大にお披露目したいという願望がないのは同感だけど
少しぐらい友人を招待させてほしい。」
両親や夫の意見を纏めると大体こんな感じだったため、
やらないという選択肢は消えた。
教会式で、写真映えして、友人はごく親しい人だけで、
少人数でも不自然ではない会場があったため、そこにした。
 
友人は本当にごく一部の親しく長い付き合いのある友人だけに絞っていたが、
結婚式=貴重な休日に大金払って参加させられる行事
という観念が払拭しきれない私にとって、
友人に口頭で報告、参列の打診をする段階でかなり苦痛を覚えた。
苦痛すぎて「遠方だし、あなたにはご家庭があるから
決して無理にとは言わないです…」等と、異様に卑屈な姿勢で打診するという
謎態勢になってしまった。
それでも友人はほぼ全員「絶対行く」と即答してくれ、非常にありがたかった。
一人だけ「その辺に海外出張が入って帰国が長引いたりしてなければ行くわ」
という意図のよくわからない返事の友人がいた。
アナタの結婚式には私はちゃんと都合つけて遠方から参加したんですけど。
昔はこの人と二人でバイト後にたこ焼きを食べに行ったり、
二人で海外旅行に出かけたり、家に泊めてもらったりしたぐらいの
仲だったんですけどね。まぁいいけど。そこは本題ではないので。
 
ただし、ここに書いてあることは全てフィクションです。

結婚が決まる

2019年の夏、結婚が決まり、夫の両親、兄弟、兄弟の配偶者に挨拶するため
休日に貴重なお時間を割いていただき全員に集合してもらうことになった。
豪華なお弁当を取り寄せてもらってしまい、恐縮だった。
 
夫の兄:春夫
その妻:春子
 
夫:夏夫
私:夏子
 
夫の弟:秋夫
 
夫の妹:冬子
その夫:冬夫
 
この全員集合する少し前に秋夫も結婚が決まったらしい。
秋子さんという人だったけど、この日は来なかった。
秋夫はこの日仕事と秋子さんのお引越しが長引いたとかで、昼ご飯を食べ終わって
食後のお菓子を食べ終わっても全然来なかった。
夕方頃にようやくお出ましになり、私たちは挨拶してすぐ帰った。
よく考えたら別にここまで待っている必要はなかった。
帰りたい時間に帰ればよかった。
 
ただし、ここに書いてあることは全てフィクションです。

もうすぐ結婚式。

結婚しないと思われたこの私も紆余曲折を経てようやく結婚することになり、

2020年、慎ましくもロケーションの良い場所で、さぁ結婚式というところで

世界は最悪の情勢となった。

結婚式、そもそも私の結婚については、今振り返れば、2020年に入ってから

世界情勢のみならず、「最悪」と口に出したくなるような出来事に

余りにも多く見舞われすぎた。

2020年ももうすぐ折り返そうというところであるが、

未だに消化できないことばかりなので、一つ一つ書き留めていくことにした。

 

ただし、ここに書いてあることは全てフィクションです。