上流域に棲む魚

ここに書いてあることは全てフィクションです。

結婚式場が決まる。

結婚が決まる前から何となく結婚式の話を振られたりする度に
私は「あまりやりたくない。二人で綺麗な写真さえ撮れればそれで良い。
やるとしても親族だけの小さいものにしたい」という希望を伝えていた。
 
派手なことを好まないということもあるが、こういった
自分が主催する大きめのイベントに、他人に「面倒だな」と思われながら
義理で参加されるという現象を何としてでも避けたかった。
体よく言えば「迷惑を掛けたくない」。
有り体に言えば「迷惑がられたり、ケチをつけられたくない」
といったところであった。
 
「いや、やらないのはさすがにちょっと。あと式は教会式にしてくれ。
盛大にお披露目したいという願望がないのは同感だけど
少しぐらい友人を招待させてほしい。」
両親や夫の意見を纏めると大体こんな感じだったため、
やらないという選択肢は消えた。
教会式で、写真映えして、友人はごく親しい人だけで、
少人数でも不自然ではない会場があったため、そこにした。
 
友人は本当にごく一部の親しく長い付き合いのある友人だけに絞っていたが、
結婚式=貴重な休日に大金払って参加させられる行事
という観念が払拭しきれない私にとって、
友人に口頭で報告、参列の打診をする段階でかなり苦痛を覚えた。
苦痛すぎて「遠方だし、あなたにはご家庭があるから
決して無理にとは言わないです…」等と、異様に卑屈な姿勢で打診するという
謎態勢になってしまった。
それでも友人はほぼ全員「絶対行く」と即答してくれ、非常にありがたかった。
一人だけ「その辺に海外出張が入って帰国が長引いたりしてなければ行くわ」
という意図のよくわからない返事の友人がいた。
アナタの結婚式には私はちゃんと都合つけて遠方から参加したんですけど。
昔はこの人と二人でバイト後にたこ焼きを食べに行ったり、
二人で海外旅行に出かけたり、家に泊めてもらったりしたぐらいの
仲だったんですけどね。まぁいいけど。そこは本題ではないので。
 
ただし、ここに書いてあることは全てフィクションです。